賞状・表彰状・感謝状の書き方

賞状・表彰状・感謝状の書き方を無料で説明

基本のレイアウト

賞状基本レイアウト

賞状を作成するにあたって、文字の配置・大きさを適度なバランスでレイアウトする作業は最も重要であるといえます。どんなに整った文字だとしても、このレイアウトのバランスが悪いと良い仕上がりにはなりません。 賞状の基本となるレイアウトは、縦書きの場合、画像のように本文を頂点として右は受者名・表題の順に右下がりに、左は本文・年月日・贈者名の順に左下がりに、全体を見た時に本文を頂点とする山となるレイアウトがバランスが良いとされますので、このレイアウトが基本と考えレイアウトしましょう。 ちなみに、横書きの場合は、このレイアウト(山)を左に90度回転させたものが基本となります。 ただ、文字数などそれぞれの原稿により基本のレイアウトがすべて当てはまるわけではありませんので、その賞状に合った配置をして下さい。基本となるレイアウトをもとに、その賞状が一番見栄えの良いと思うバランスを考えましょう。

4種類の書体

書体(4種類)

賞状書きには、楷書体を用いるのが一般的です。抑揚変化をあまり活発にせず、隷書体に近い感覚でゆっくりと肉太に仕上げると、全体のバランスが良く、落ち着いた仕上がりになるようです。 ただ、楷書体の他にも行書体・草書体・隷書体も書ける技術を身につけておくと良いでしょう。 依頼者により行書体での筆耕、隷書体での筆耕を求められる場合があります。突然の依頼にも慌てず対応できる程度に知識・技術を身につけておくことをおすすめします。

資格

資格(賞状)

賞状書きを仕事にする場合、資格が必ずしも必要とは限りません。資格がなければダメというものではありませんが、きちんとした知識がなければ、長年書道を学んでいて技術があったとしても賞状をいきなり書くことは難しいものです。 賞状書きには、独自の様々なルールがありますのでそれを熟知した上で、自分でレイアウトを考え、適した字体で筆耕する必要があります。仕事の場合は、依頼者から原稿の添削を求められたり、本文を考えて欲しいといわれる事があります。用紙のサイズについて、枠の種類について、色について・・・など、基本的な事をアドバイスできる程度の知識が必要となります。 資格(例えば賞状書士1級)を持っていなければ、仕事に就けない・仕事を受けられないという事はありませんが、やはりその資格が受かる程度の知識・技術は必要です。通信や学校など、学べる方法は様々ありますので、自分に合った方法で知識と技術を身につけて下さい。筆耕会社などに就職する場合、資格が信用につながりますので持っていて損はありませんが、資格があるから必ず就職できるというものでもありません。 賞状書きの場合も、その他筆耕関係の仕事の場合も、技術と知識・・・

印刷併用(複製印刷)

印刷併用(賞状複製)

永年勤続の表彰状・卒業証書・各種免許証など同一の本文のものを複数枚書く場合、その枚数分を全文筆耕しては時間もお金もかかってしまいますので、もとになる版下(共通部分のみ書いたもの)を書き、印刷所に持ち込み複製印刷を依頼します。印刷完了後、名入れし完成させます。 印刷所に版下を持ち込む際、賞状用紙も一緒に持ち込みましょう。(印刷所の方で賞状用紙の手配が可能な場合もあるので、確認して下さい)文字を印刷する位置や納期をよく打ち合わせして下さい。 作成枚数が多い場合、ロゴマークや角印を印刷する場合も多いので、その場合は合わせて印刷依頼しましょう。

プリンタ対応の賞状用紙

プリンタ対応賞状用紙

昔は賞状=手書きでしたが、現在では印刷で作成する事も多くなり、それに伴いメーカーでもプリンタ対応の賞状用紙を数多く販売しています。プリンタ(レーザー・インクジェット・複合機)で作成する場合は、必ずプリンタ対応の賞状用紙を購入して下さい。 通常の賞状用紙は、手書きで作成する事を前提にメーカーが紙の厚さや枠の印刷方法を決めています。用紙は厚く、鳳凰枠の場合は指で枠をこすると金箔がつく金粉付け印刷を施しています。とても高級感がありますが、この用紙は一般のプリンタでは通す事ができません。用紙の厚さが厚すぎる事と、枠に金粉が付いているためプリンタに通す事で内部の印字ヘッド・ドラム・ローラーに大量の金粉が付着し、故障してしまいます。通常の賞状用紙の場合は、プリンタの保守・保障の対象外となってしまいますので、この用紙を使用しての印刷は厳禁です。 プリンタ対応の賞状用紙は、プリンタに通せる程度の厚さになっています。枠もプリンタに通しても問題のない金印刷や金箔の仕様になっています。 現在では、手書き専用、手書きプリンタ兼用、プリンタ専用の用紙が販売されていますので、よく確認して自分の目的にあった用紙を選・・・

割りつけ

賞状割り付け

賞状は、原稿を見ていきなり表題から書き始められるものではありません。本文の区切りを考え、それぞれの大きさや配置を決定した後で書くものです。賞状用紙に直接鉛筆(2B程度のやわらかいもの)で線引きし文字を書き入れる作業を割りつけといいます。 筆耕後、文字がよく乾いた後に割りつけした箇所を消しゴムで消さなければなりませんので、割りつけは鉛筆で軽くうすく書きましょう。 割りつけの手順としましては、本文の区切り・各行の文字数を決定する。天と地の横線を枠から1cm程度余白入れた箇所に入れ、本文全体が用紙の中心に配置するように中心線とすべての行の中心線を書き入れます。その線をもとに文字を割りつけ、毛筆で書きます。

ライトテーブル(透視台)

ライトテーブル

賞状書きにおいて、同文のものを複数枚書く機会は少なくありません。出来るだけ同じ箇所に、レイアウトがバラバラにならないように書く必要がありますので、そういった場合、ライトテーブル(透視台)があると大変便利です。市販されており、大判に対応しているものもありますので、自分に合ったサイズを選んで下さい。

賞状用紙の手配

賞状用紙の手配

賞状書きには賞状用紙が使用されますが、一般書道で使用する和紙とは異なる洋紙となりますので、洋紙に慣れる必要があります。紙の種類としては、ケント紙が一般的です。 自分で賞状用紙を手配する場合、ホームセンターやインターネットで購入できますが、気をつけたいポイントがいくつかあります。 1つ目は、用紙の厚さです。最近では賞状の印刷が普及し、プリンタ対応の賞状用紙が多く見られます。プリンタ・手書き兼用のものもあります。どちらもプリンタに通す為、用紙が薄口になっています。(鳳凰枠の場合、枠の印刷も金粉がついていない金の印刷の仕様になっています)手書き筆耕専用の賞状用紙は用紙が厚く、鳳凰枠に関しては金粉が付いているグレードの高い仕様になっていますので、手書き筆耕専用の用紙を購入して下さい。 2つ目は、サイズです。賞状用紙にはA版(A3・A4・A5など)とB版(B3・B4・B5など)があり、メーカーにより紙質や枠デザインならびに用紙の寸法に多少の違いがあります。 その賞状に適した用紙のサイズや色を把握し、縦書き専用のもの、横書き専用のもの、ロゴマークを入れる仕様の枠などありますので、購入時はよく確認し・・・

賞状用の硯

賞状筆耕に用いる硯(すずり)

賞状用の硯ですが、賞状には少量の墨しか使用しませんので、小さなサイズで良いでしょう。出来れば、蒸発を防げるふたの付いているものが理想です。硯も安価なものから高額なものまでありますが、墨の色がよくでるものであれば高価なものでなくても問題ありません。 硯の手入れですが、使い終わった都度水で洗ってきれいにしておきましょう。

賞状筆耕に用いる墨

賞状筆耕に使用する墨

賞状に用いる墨ですが、使用する量は少量となりますので良質なものを選びましょう。 墨の種類は油煙墨(ゆえんぼく)を使用します。純油煙墨が理想です。 墨のすり方ですが、硯に清浄な水を数滴(少量ずつ)注いで、墨を少し手前にねかせて軽く静かにすります。充分に濃くなったら硯の海へ落とし、また数滴の水を硯の陸に注いですります。一度にたくさんの水ですったり、力強くすったり、早くすることは墨の粒子が均一にならず、墨汁が粘ったり、発色が悪くなってしまうので厳禁です。 長時間にわたり同じ墨を使用していると、水分の蒸発により墨の濃度が高くなり、筆の方も乾燥により墨の流れが悪くなってしまうので、時々水を加える必要があります。少量でよいので、スポイトなどで数滴足して混ぜて下さい。 すり終わった墨は乾かないうちに拭い、桐箱に入れて保管することで、湿気を防ぎ変質をさけヒビ割れなども防止できます。 墨汁(液墨)も色々な種類が販売されていますが、これは墨をする時間も必要なく、常に一定の墨色が得られるのが利点です。この場合も、色艶の良さ・乾きの良い良質なものを選んで下さい。

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